VisaとM7世界選手権が結ぶデジタル経済の新たな幕開け
2025年11月25日、デジタル決済の巨人Visaが、モバイルeスポーツの国際大会「M7世界選手権(以下M7)」との提携を発表しました。この提携は、モバイルゲーム「モバイルレジェンド:Bang Bang(モバレ)」の世界的な人気を背景にしたもので、Visaとしては初の本格的なスポーツ&エンターテインメントIPへの参入となります。
モバレのエコシステムとVisaの出会い
モバレは、月間アクティブユーザーが1億1,000万人を超え、累計インストール数は15億を超える世界有数のモバイルMOBAタイトルとして、既に確固たる地位を築いています。2024年には、MLBBのeスポーツエコシステムが年間4億7,500万時間以上の視聴数を記録する見込みであり、エンターテインメントの最前線に並ぶ存在となっています。
Visaは、この提携を通じて「M7」の公式決済パートナーとして機能し、大会の運営を支援することでファン体験の向上を図ります。「デジタル体験の民主化」と「金融包摂」を掲げる両者のビジョンが、今回の歴史的な競演を導く要因となりました。
安全なデジタル決済を提供
Visaは200以上の国と地域でデジタル決済を支え、グローバルなユーザーが安心して経済活動に参加できるよう取り組んでいます。今回の提携により、Visaの安全な決済技術がモバレの国際的なデジタルコミュニティに統合され、質の高いeスポーツ体験がシームレスに提供されることになります。
これにより、若者たちが自由にデジタル経済にアクセスし、より豊かなオンラインライフを送る手助けをすることが期待されています。
モバレの成長と提携の背景
2024年には、「The Esports Awards」や「The Mobies」でモバレが世界で最も人気のあるモバイルeスポーツタイトルに選出されるなど、影響力をますます強めています。また、2025年には「The Game Awards」で「ベストeスポーツゲーム」の候補にも名を連ねており、注目を浴びています。この背景には、全世界で15億人のプレイヤーを抱え、特に19歳から32歳の若年層が約60%を占めるというデモグラフィック特性があります。
こうした要素が、今回の提携を実現させただけでなく、eスポーツの未来に向けた信頼できる入り口を提供することに繋がっています。
デジタル決済の進展がもたらす変革
モバレの最大の支持地域である東南アジアでは、デジタル決済が経済活動の形そのものを変えています。非接触型支払いからデジタルウォレットまで、さまざまな決済手段が普及するなかで、若者たちが自信を持ってオンラインでの購入や交流、ゲームプレイにアクセスできる土台を築いています。このインフラとモバレeスポーツのエコシステムが組み合わさることで、全世界の若者たちに新たな経済的アクセスの手段が提供されることになるでしょう。
MOONTON Gamesのエイドリアン・チャー氏は、「VisaをM7世界選手権に迎えることは、業界にとって大きな進展です。モバレとモバイルeスポーツが、グローバルな主流ブランドの注目を集める領域に成長した証でもあります」と語っています。
M7の未来とVisaの役割
Visaは、M7大会のチケットを通常販売期間中に20%割引で購入できる特典を提供するほか、特別な「ミシックVIPチケット」によって、プレミアムシートやバックステージツアー、選手とのミート&グリートなど、さまざまな特典も用意される予定です。
この連携により、M7はインドネシアを舞台に2026年1月に開催される予定で、世界各地から22のトップチームが集結し、賞金100万ドルをかけて競い合う見込みです。イ ンドネシアはモバレの魅力的な市場であり、地域全体の熱気を押し進める存在としても期待されています。
今後も、VisaとMOONTON Gamesの協力によって、eスポーツの成長が促進され、ファンや選手にとっての新しい体験が提供されていくでしょう。デジタル決済のイノベーションが、さらなる価値を創出し、若者たちの熱意を支えることで、この分野の未来はますます明るいものになるとの期待が寄せられています。