千葉県柏市での防災教育実施：ゲームで学ぶ新たな防災力向上

柏市立田中中学校での防災教育の新たな形

2025年11月22日、千葉県柏市の柏市立田中中学校において、防災士連絡会の主導により、体験型の防災学習が実施されました。この授業では、能美防災株式会社が販売する防災カードゲーム『災害ビースト・バトルアタック』が用いられ、生徒たちが楽しみながら防災に関する知識を深められる機会が提供されました。

体験型授業の概要

授業の目的は、「楽しみながら考える力を育むこと」。防災士が学校に訪問し、専門的な解説を行いながら、生徒主体のゲーム体験を通じて防災について学びました。生徒たちは、災害をモンスター化した“災害ビースト”との対決に挑むことで、避難の判断や備蓄、行動選択などを考える機会を得ました。この取り組みにより、教室内は討論の活気に満ち溢れ、生徒たちの意欲が高まりました。

出前授業の流れ

この体験型授業は主に3つのステップで進行しました。
1. 防災士による導入講義 では、最近の災害事例や避難判断の重要性について説明があり、生徒たちに災害を身近な問題として捉える意識を促しました。

2. 『災害ビースト・バトルアタック』による体験型学習 では、生徒たちがグループに分かれ、ゲームを進行しました。災害状況を示すイベントカードや備えを表すそなえカード、さらには赤サイコロを用いて、仲間と相談しながら最適な選択肢を見つけていきました。

3. 防災士による振り返り では、生徒たちがゲーム内の選択を振り返り、その行動が実際にどのように役立つのかを学びました。このフェイズでは、体験が知識として定着し、学びを現実世界にリンクさせることができました。

生徒たちの声

参加した生徒たちからは、次のような感想が寄せられました。

- 「ゲームを通じて本気で備えについて考えた」
- 「どの備えが必要か、友達と話し合うのが楽しかった」
- 「家族と一緒にゲームをやりたい！」

このように、新しい学びの形が生徒たちにポジティブな影響を与えたことが伺えます。

教師の評価と期待

授業を担当した防災士は、「生徒たちが非常に前向きに防災について考えている様子が見られ、ゲームの力が防災教育としての効果を発揮した」とコメントしています。また、田中中学校の教員も「専門的な解説とゲーム体験を組み合わせることで、生徒が主体的に学べる授業が実現した」と述べ、今後地域と連携しながら防災力向上を図る意向を示しました。