カスタマーハラスメント対策ゲーム『九条家からの挑戦状』が登場
企業におけるカスタマーハラスメント(カスハラ)への対応は、近年ますます重要な課題となってきています。その背景には、厚生労働省による対策の義務化が進んでいることや、東京都が全国初の条例を制定したことが挙げられます。このような流れを受けて、関西大学社会学部の池内裕美教授が監修したカスハラ対策ゲーム『九条家からの挑戦状』が完成しました。このゲームは、顧客対応の初動を学ぶ体験型教材として設計されています。大学発ベンチャー「PandA Playworks」を通じて、さまざまな現場での活用が期待されています。
体験型学習の集大成
『九条家からの挑戦状』は、ファッション業界を舞台にしたWebブラウザ型ゲームで、PCやスマートフォンを使って手軽にプレイできます。プレイヤーは、自らの判断で対応方針を選択し、リアルなシナリオの中で学んでいくことができます。このゲームは、通勤や休憩中の短時間でもプレイできる設計がされていますので、忙しいビジネスパーソンでも気軽に取り組むことが可能です。
また、専門的すぎないトーンで制作されているため、研修受講者にとってもわかりやすく、既にいくつかの企業でのテストでも高い評価を得ています。これにより、受講者は学んだ内容を実企業の現場で実践に役立てられると期待されます。
関西大学発の新たな挑戦
この度のプロジェクトは、関西大学のGAPプログラムを活用し、研究成果を社会に発信することを目指しています。このプログラムは、研究とビジネスのギャップを埋めることを目的としており、事業化へ向けた支援が受けられます。その結果、2025年7月7日に「PandA Playworks」という新しいベンチャー企業が設立されました。
今後は、ファッション業界に留まらず、金融、福祉、自治体など多岐にわたる分野への展開が期待されています。池内教授は「カスハラ対策は企業の重要課題でありながら、現場では十分な教育機会が確保されていないのが実情です。心理学の知見と現場の声をもとに、知識と実践をつなぐ学習ゲームを開発しました。」と語り、実践的な学びの場を提供することを目指しています。
終わりに
このように『九条家からの挑戦状』は、カスタマーハラスメントに対する理解を深め、企業がより良い顧客対応を実現するための一助となるでしょう。誰もが気軽に取り組めるこのゲームが、多くの方々に活用されることを期待しています。興味のある方は、ぜひ公式サイトを訪れてみてください。公式サイト:
九条家からの挑戦状