プロeスポーツチーム「FENNEL」がコンプライアンス研修を実施
2025年6月上旬、東京都渋谷区に拠点を置くプロeスポーツチーム「FENNEL」が、全所属選手およびストリーマーを対象にコンプライアンス研修を行いました。近年、eスポーツ業界の拡大に伴い、選手やストリーマーによるSNS上での不適切な発言や行動が増加し、これが社会的な関心を集めるとともに業界全体の信頼性を損ねる事例も見られています。
FENNELはこの現状を重く受け止め、選手たちが公共の場での影響力を自覚し、法令遵守や適切な情報発信を行うための取り組みとして、コンプライアンス研修を実施したのです。この研修は、今後も定期的に行われ、継続的な意識向上を図ることが予定されています。
研修内容の詳細
研修は、外部の専門講師を招いて実施され、以下のような項目が中心に扱われました。
1.
コンプライアンスの基本概念の理解
参加者は、コンプライアンスの重要性と基本的な考え方を学びます。選手やストリーマーとして認識すべき法律や倫理についての理解を深めることが目的です。
2.
SNSおよび配信活動におけるリスクマネジメント
ソーシャルメディアや配信活動は、選手たちの声が瞬時に拡散されるため、発言や行動がもたらす影響について学びます。自らの言動がチームや業界全体に与える影響を考慮することが強調されました。
3.
炎上事例やトラブルを用いたグループワーク
実際の炎上事例やトラブルをケーススタディとし、グループでのディスカッションを通じて、具体的な対策や考察を行います。これは、選手たちがリアルな状況での判断力を養うことを目指しています。
研修の全てのセッションには、FENNELの選手やストリーマーが参加し、各々の行動に対する客観的な視点を育成し、チームおよび業界に与える影響について深く理解しました。
FENNEL代表取締役社長のコメント
研修後、FENNELの代表取締役社長、高島稜氏は、「プロeスポーツ選手やストリーマーはその影響力の大きさから、社会的責任を自覚した行動が求められる。FENNELは競技面での成長だけでなく、社会性や倫理観を持ったプロフェッショナルの育成に努めていく」と述べ、教育・啓発活動を継続していく意向を示しました。
FENNELの背景と活動
2019年に設立されたFENNELは、2025年現在、6つのeスポーツタイトルで部門を構え、国内での競技成績が非常に高いプロeスポーツチームとして知られています。特にVALORANT部門は、日本国内で2度の優勝を果たし、Pokémon UNITE部門は2024年の夏に世界チャンピオンに輝きました。
また、FENNELは大会運営事業やアパレル事業を先駆けて展開し、主催するeスポーツ大会「FFL」は、黎明期からシーンの発展に寄与してきました。さらに約4,000人の学生が集うコミュニティ「UNIVERS」を運営し、次世代のeスポーツプレイヤーの育成にも注力しています。
アパレル事業ではDIESELやWIND AND SEAとのコラボレーションも行い、SNSのフォロワー数は480万を超え、YouTubeの総再生回数は7億回以上に達するなど、幅広いファン層を獲得しています。
FENNELは、次世代のeスポーツシーンを牽引する存在として、競技の成長に寄与しながらも、社会的責任を自覚した活動を進めていく意向です。
会社概要
FENNELは今後もeスポーツシーンにおいて、信頼性と競技の質を兼ね備えたチームとして成長し続けることでしょう。