ゲームを通じた海洋保全の新たな取り組み
ゲームと環境保護が交わる新たな試み、メタモバースが静岡県浜名湖で登場します。このプロジェクトは、地球中心デザイン研究所(ECD)と慶応SDM未来共創イノベーション研究室が協力し、9月6日と7日の2日間にわたって開催されます。参加対象は6歳から18歳の若者たちで、環境学習を楽しみながら体験できるイベントです。
メタモバースの概要
メタモバースは、参加者が教育版マインクラフトを利用して、浜名湖の海草「アマモ」を植えるゲームです。アマモは河川や環境において大変重要な役割を果たし、CO₂を吸収しつつ、多くの生き物の生活環境となります。このゲームでは、植えたアマモの量がCO₂吸収量として可視化され、実際の浜名湖でもアマモの植栽が行われる仕組みが組み込まれています。つまり、ゲーム内での活動が、現実の海洋再生にも影響を与えるのです。
ゲームを通じた学び
参加者はまず、藻場の役割や環境に関する基礎知識を学ぶオリエンテーションからスタートします。その後、専用ワールドへ移動し、実際にアマモを植える体験を行います。1ブロック(0.25m²)につき約24gのCO₂が吸収される仕組みを体感し、ゲームを楽しみながら環境への影響を学ぶことができます。
プログラムの具体的な流れ
1.
知る: ゲームに関する教育と環境問題についての基礎的な知識をスライドで学習。
2.
遊ぶ: 専用ワールドでアマモを植栽。ゲーム内での進捗が可視化され、成果を実感します。
3.
可視化: みんなで魚を捕まえたり、ミッションをクリアすることで、ゲームを通じた楽しい学びが待っています。
メタモバースの意義
この取り組みは、仮想空間での活動がいかにして実際の自然環境を改善するかを示す良い例です。参加者は、遊びながら自然環境について理解を深め、実生活でも意識的なアクションを促進することが期待されます。また、将来的には誰でもアクセスできるプログラムへと拡張していく計画もあります。
企画・開発の背景
ECDの代表、佐藤カズー氏は、「アマモは海の生態系を支える重要な役割を持つ存在」とし、その重要性を子どもたちに伝えるためにゲームを選択したと語ります。また、慶應大学の三國陸真氏は、マインクラフトを利用した教育プログラムの可能性を強調しており、世界初の特化シミュレーションシステムとして注目されています。
詳細情報
- - イベント名: メタモバース(META-MOVERSE)浜名湖イベント
- - 開催日: 2025年9月6日(土)・7日(日)
- - 開催場所: ボートレース浜名湖サンホール
- - 参加費: 無料
- - 参加条件: 6歳から18歳(保護者同伴可)
- - 募集人数: 各セッション先着20名
ゲームから始まる海洋保全活動がいかにして地域社会と繋がり、未来の環境を守る方法となるか、是非この機会に体験してみてください。