学生たちが描く未来の学び—メタバースキャンパスプロジェクトの全貌
近年、教育環境は急速に変化しています。特に、人口減少やAIの発展が進む中、教育機関は新たな学びの場を模索しています。そうした中、京都ノートルダム女子大学とTechNoam株式会社がタッグを組み、学生主体の「みんなで創るメタバースキャンパスプロジェクト」が2024年の秋から始まりました。ここでは、このプロジェクトの詳細と学生たちの挑戦についてお伝えします。
プロジェクトの目的と背景
京都ノートルダム女子大学は、社会情報課程の設置を通じて女性IT人材の育成に注力してきましたが、調査によると多くのZ世代女性がエンジニア職への興味を持っていないことが分かりました。教育の楽しさを実感できる環境が求められる中、メタバースという新たな舞台に注目が集まっています。
このプロジェクトは、学生たち自身が次世代の学び場を創造し、メタバース空間への実装を模索することを目的としています。コースは2024年10月からの3か月間行われ、TechNoamのCMOである柴田雄一郎が講師として加わりました。
プロジェクトの進行
プロジェクトの中核を成すのは、学生たちのグループによるアイデアの立案です。彼らはアイデアを持ち寄り、チームで議論を重ねてメタバース上の大学のデザインを行いました。各チームは、現実の学びを仮想の世界でどのように体験を構築していくかを考え、興味深いコンセプトを生み出しました。
最終発表となる授業では、学生たちが7分間の寸劇形式で「メタバース大学の1日」を表現しました。発表の場には、チームラボ・カタリストの椎谷ハレオ氏などが審査員として参加し、プロの視点からのフィードバックが行われました。
学生たちのアイデア
学生たちが考案したいくつかの革新的なアイデアには、次のようなものがあります。
1.
歴史上の人物になりきる学習
学生は徳川家康のAIアバターを通じて意思決定を体験し、より深く歴史を理解します。
2.
学習インセンティブポイント
勉強によって得られるポイントを活用し、学食などで使用できるシステムが提案されています。
3.
ファントムタイムライン症候群対策アラート
現実と仮想の境界が曖昧になる瞬間を検知し、学生にアラートを送る機能が考えられています。
4.
教授アバターのカスタマイズ
学生が好みのビジュアルに教授アバターを変更できるようにし、より親しみやすさを重視した授業環境を実現します。
5.
ゴーグルフリー学習環境
髪型やメイクを崩す心配なく学べる3Dホログラム教室が提案され、学びの場を多様化します。
6.
ブロックチェーン型バーチャルID
学習履歴と身元保証の信頼性を確保するために、改ざん困難なシステムが採用される予定です。
柴田雄一郎の見解
プロジェクトに講師として参加した柴田雄一郎氏は、「学生たちは本当に『大学は自分たちの手で創り出すもの』という意識を持って取り組んでくれました。その想像力に富んだシナリオを、寸劇という形式で発表することによって、メタバースの可能性がよりリアルに伝わったと思います」と述べています。
今後の展望
このプロジェクトは一旦区切りを迎えましたが、TechNoamは学生が楽しめるメタバースでの場創りに注力していきます。共感する教育機関や企業との新たな取り組みを進めていく意向を示しています。関心のある方は、ぜひTechNoamに問い合わせてみてください。
お問い合わせ
- - TechNoam株式会社
- - E-mail: koki.sonoda[@]tech-noam.com
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