ガンホー・オンライン・エンターテイメントへの株主提案
株式会社ストラテジックキャピタルは、ガンホー・オンライン・エンターテイメントに対して株主提案を行い、その情報を掲載した特集サイトを開設したことを発表しました。提案株主であるストラテジックキャピタルとINTERTRUST TRUSTEES (CAYMAN) LIMITEDは、ガンホーの株式を約5.4%保有しています。
株主提案の背景
ストラテジックキャピタルは、特に経営者への報酬と資本政策に関して懸念を示しています。以下に、提案の主要なポイントを解説します。
1. 報酬ガバナンスの問題
過去10年間、ガンホーの森下一喜代表取締役社長の報酬は大幅に引き上げられ、現在は1.2億円から3.4億円に達しています。しかし、同期間内に営業利益は約69%減少し、時価総額も78%減となっています。このような状況下での経営者報酬の増加は、不適切であるという意見が強まっています。
2. 資本政策の見直し
ガンホーは10年以上にわたり、1株当たり30円の配当を固定しており、大量の自己株式が発行済株式数の30%を超える状況でも消却を行っていません。このため、株主価値の毀損が懸念され、提案株主はこれを問題視しています。
提案される議題
ストラテジックキャピタルは、来る3月の定時株主総会で数つの議題を提案しています。
1.
報酬決定の透明性向上:代表取締役の報酬を変更する際は、その理由を公開することを求めています。
2.
報酬構成の見直し:固定報酬と業績連動報酬の割合を見直し、業績基準を営業利益からROEに変更する提案。
3.
ストック・オプション制度の廃止:現行の株式報酬型ストック・オプション制度を廃止し、株主の総利回りに基づく新しい報酬制度を導入することを提案しています。
4.
剰余金処分:2023年12月期末現在の現預金から、1株当たり318円の配当を提案。
5.
配当決定業機関の変更:配当の決定を原則株主総会での決議を必要とするよう定款変更を求めています。
6.
自己株式の消却:自己株式の消却を株主総会の議決事項として扱うことを提提案。
7.
すべての自己株式を消却する提案。
各議案の詳細は特集サイト(
ストラテジックキャピタル特集サイト)をご覧ください。また、提案株主の目指すのは、経営陣との対話を通じた企業価値の向上です。今後の動向に注目が集まります。