名作音楽を支えた作曲家の人生を描く新刊「作曲人生讃歌」

作曲人生讃歌の魅力を探る

作曲家・岩代太郎による自叙伝「作曲人生讃歌」が、2025年7月25日に発売される。この書籍は、数々の映画やテレビドラマ音楽を手掛けてきた著者の半生とその音楽制作の思考を、ユーモアやセンチメンタルな筆致で赤裸々に綴られている。

経歴と影響

岩代太郎は1965年に東京都で生まれ、東京藝術大学音楽学部作曲科を首席で卒業した。彼の音楽キャリアは30年以上に及び、映画『血と骨』や『春の雪』、『Fukushima 50』など国内外問わず多くの作品で音楽を提供し、多くの音楽賞を受賞している。著書には、父との関係や自らのキャリア形成、その中で生まれた社会貢献活動への思いも含まれており、音楽に導かれた人生のルーツを探る内容となっている。

深層に迫る作曲思考

本書は全3章で構成されており、第一章ではプロの作曲家としての経歴や、作曲家としての役割、さらには社会貢献活動への気づきが語られている。第二章では代表作であるNHK大河ドラマ「葵徳川三代」や初のアニメ音楽「H2」の制作過程に触れ、音楽を生み出すための思考プロセスを解説。第三章では短編小説を通じて「音楽」の必然性について考察し、なぜ音楽が必要なのかを問いかけている。

スペシャル対談と特典

また、本書には特別対談が収録されており、作曲家澤野弘之やNetflixの坂本和隆、映画監督三島有紀子を迎え、エンターテインメントと音楽の未来について熱く議論している。さらには巻末には岩代によるピアノ譜「Brand New Tones」が特典として付いており、音楽ファンにとっても楽しめる要素が盛りだくさんだ。