ゲーム開発の未来を先取りしたホラー体験
株式会社Mogicが手掛ける新たなホラーゲーム「夏の夜にゴミを捨てさせて」が、2025年7月18日にリリースされる。このゲームは、実際の恐怖体験をもとにしたノンフィクション形式の3Dホラーゲームで、わずか1ヶ月の開発期間で実現したものだ。開発者はたった1人のエンジニアと生成AIの力を駆使し、ゲーム本体だけでなくランディングページまでも一手に制作した。
ホラーゲームの舞台
「夏の夜にゴミを捨てさせて」は、深夜の住宅街を舞台に、ゴミ捨てに行く主人公の恐怖体験を描いた作品。会社帰りの主人公が、期待することのない「ただのゴミ出し」の最中に、様々な怪異と遭遇しながら無事に帰宅することを目指す。プレイヤーは3つのゴミ捨て場を回る中でミステリーや驚異を体験し、最終的にはプレイ時間わずか2分という短い体験を楽しむことができる。初心者でも気軽に挑戦できる設計になっており、ブラウザでの無料プレイに対応している。
AI駆動の開発手法
これまでのゲーム開発プロセスでは、複数のチームメンバーと長期間の作業が必要とされていた。しかし、本作品の開発では、エンジニアが1人と生成AIだけで、プロジェクトを進行。実際、彼は初めての3Dゲーム開発の挑戦に直面した。AIは以下のような多岐にわたる役割を担った:
- - ストーリー構成:恐怖体験を基にしたシナリオを作成
- - プロトタイプ制作:迅速なゲーム仕様の検証
- - ゲームプログラミング:Godotエンジンでの実装
- - ランディングページ制作:HTML5、CSS3、JavaScriptを使用して制作
- - 3Dモデリング:キャラクターや環境オブジェクトの生成
- - ゲーム画像生成:プロモーション素材の作成
- - ゲーム内ボイス生成:実体験者の音声を基にした合成音声の提供
このスムーズな開発過程により、短期間でありながら高品質なゲームを完成させることができた。
ゲームと人材発掘の新たな出会い
さらに、このホラーゲームにはユニークな要素も含まれている。ゲームのマルチエンディングシステムは、特に「インターン特別待遇」の案内が出る隠しエンディングを組み込むことによって、プレイヤーの反応や判断力を身に付けた人材を見出しやすくする。通常エンディングでは物語を完結し、隠しエンディングでは1分以内にクリアすることでインターン採用に結びつくチャンスがある。これによって、ゲーム自体が新しい人材発掘の手法を提案していることになる。
日常の恐怖を体験
このゲームのテーマに選ばれたのは、「ゴミ捨て」という非常に日常的な行為だ。プレイヤーは、特別な場所ではなく普通の住宅街で体験する恐怖を通じて、より身近な恐怖感を感じることができる。実際に体験した女性の証言も収録されており、ゲーム内のセリフや演出にリアリティを持たせ、その恐怖感をリアルに味わうことができる。
開発者の想い
開発に携わったエンジニアは、「生成AIとの協業を通じて短期間での3Dゲーム開発が実現したことに驚いている。AIとの対話的な開発プロセスは、まるで優秀なチームメンバーと働いているかのような感覚であった」と語っている。また、本プロジェクトを通じて、個人でも大規模なゲーム開発に挑戦できる可能性を示せたことに自信を持っている。
「夏の夜にゴミを捨てさせて」は、2025年7月18日のリリースをまもなく控え、プレイヤーに新たな恐怖体験を提供する準備を整えている。特に、恐怖表現が含まれるため、プレイ時には注意が必要だ。これまでに経験したことのないようなリアルな恐怖を体感したい人には、ぜひ挑戦してみてほしい!