国内スマホゲームのコラボ事情
調査概要と目的
株式会社スパイスマートは、2024年8月1日から2025年7月31日までの1年間にわたる国内スマホゲームでのコラボレーション施策について、詳細な調査を行い、その結果をレポートとして公開しました。この調査は毎年行われるもので、日本のApp Storeにおけるセールスランキングのトップ100タイトルにフォーカスし、コラボ施策の分析を行っています。
アニメIPコラボの勢力図
調査によれば、アニメとのコラボレーションが全体の44.1%を占め、前年の37.1%からさらに拡大しています。アニメは依然として多くのスマホゲームが採用している人気のコラボターゲットです。さらに、温泉やエンターテイメント施設とのコラボも前年比で増加しており、特に注目は6.2%に達したことです。これには、地域イベントの開催や、リアルな体験をゲーム内に持ち込む試みが含まれています。
例として、『ブルーアーカイブ』と西武秩父温泉のコラボでは限定グッズが完売し、『ドラゴンクエストウォーク』では大規模なウォーキングイベントが行われ、全国から約1万人が参加しました。こうしたイベントは、ゲーム内の体験をリアルの世界と融合させることで、ユーザーのコミュニティを強化し、より深い没入感を生み出しています。
Vtuberコラボの増加
昨今ではVtuberとのコラボレーションも増加しています。前年の2.1%から急上昇し、今年は4.5%に達しました。ホロライブに所属するVtuberがコラボしたタイトルが5つを数え、他に比べて多数の作品と連携しています。特に新しいアプリのリリース時にVtuberとのコラボ配信が行われることが一般的になってきており、この傾向は今後も続くと思われます。
人気タイトルのコラボ施策
調査結果によると、年間で最も多くのコラボを実施したゲームは『荒野行動』と『PUBG MOBILE』で、どちらも18件のコラボを展開しました。これらのバトルロイヤルゲームはエンタメ系の著作物とのコラボレーションに特に積極的です。例えば、『荒野行動』は94.4%の高いコラボ率を誇ります。一方、『PUBG MOBILE』は企業やブランドとのコラボに力を入れており、22.2%が非IPコラボとなっています。
さらに、アニメ『転生したらスライムだった件』は5つのタイトルとコラボし、最も多くのコラボを実現しました。これにより、アニメとゲームの繋がりがますます強化される一方、異業種との連携でも新しい市場の可能性が広がっています。
まとめ
スパイスマートの調査によると、国内スマホゲームのコラボレーションはアニメIPを中心に拡大し、Vtuberとのコラボも増加傾向にあります。また、リアルイベントとの連携が強化されることで、ユーザーに新たな体験を提供し続けていることが明らかになりました。このようなトレンドは、今後のゲーム業界においてさらなるコラボレーションの幅を広げることが期待されます。コラボレーションの新たな発展に注目していきたいと思います。