ミラティブが「with AI」を掲げる新戦略
株式会社ミラティブは、その行動指針に「with AI」を加え、全社員がAIと協力して業務を行う新たな体制を整えました。この動きは、全社的にAIツール「Claude」を導入することを背景にしています。ミラティブは、YouTubeやTwitch、Mirrativなど多様な配信プラットフォームで活動する配信者を支援する企業として、AIの導入を通じてより高い価値の提供を目指しています。
AIとの協働を目指す背景
ミラティブは2023年の初めから、全社員に対してChatGPT Plusの利用料を全額支援する制度を導入し、さらに春にはAI活用研究に毎週20%の業務時間を充てることができる「AI自由研究制度」を開始しました。このような取り組みは、AI技術の進化を迅速に取り入れ、生産性向上を図る狙いがあります。
AIツールの進化により、これまで「便利なツール」として利用されていたAIが、「生産性を向上させる重要な存在」として認識され始め、業務フローの再設計が進められました。このような背景から、「with AI」という行動指針が新たに追加され、全社でAIとの協働を重視する姿勢が強化されています。
行動指針に「with AI」を追加する理由
ミラティブは、既存の4つの行動指針のトップに、「with AI—私たちは、あらゆる活動を、AIとともに行うことをまず志向します—」を掲げました。AIは単なる代替ツールではなく、「共に働く仲間」として認識され、業務全体でのAI協働が求められています。この指針は、評価制度にも反映される予定です。
「Claude」の全社導入とプロジェクト「AI祭り」
AI導入に伴い、全社プロジェクトとして「AI祭り」が立ち上げられました。このイベントでは、AIに関する利用ルールの見直しや、職種別のトレーニングミッションが用意され、全社員がAIにアクセスできる環境が整えられました。エンジニアだけでなく、非エンジニアの社員もAIを活用して業務改善に取り組む姿勢が評価されました。
AI祭りの初週から、社員はSlackを通じてAI活用に関する報告を投稿し続け、改善アイデアが毎週増加しています。最終的に、AI祭りを通じて発表された業務改善施策は100件以上に達しました。これにより、AIを「人が担うべきこと」を意識した形で利用する方針も同時に進められています。
実際の改善例
HR AI活用プロジェクト
このプロジェクトでは、HRBP部が採用の全プロセスにAIを活用しています。求人票の自動生成や面接準備をAIに任せることで、担当者は候補者との対話に集中できるようになっています。
ashura ドキュメントプロジェクト
分析チームは、社内でのデータ分析を一般化するため「ashura」を開発。このプロジェクトにより、SQLの知識がない社員でも自然言語でデータを分析できる環境が整いました。
今後の展望と代表からのメッセージ
ミラティブは、2023年を通じてのAI導入を経て、さらなる業務プロセスの再設計や配信者支援の進化を目指しています。代表取締役の赤川隼一氏もコメントを寄せており、AIとの協働を前提に組織全体を進化させていく決意が表明されています。ミラティブは、AIカンパニーとしての道を進みつつ、様々な業務を再構築していくことで、より価値のあるサービスを提供し続けるでしょう。