HALとサイバーエージェントの特別講義
2025年11月4日、専門学校HAL(東京・大阪・名古屋)では、株式会社サイバーエージェントに勤務する卒業生3名が後輩向けに特別講義を行いました。この講義は、HALとサイバーエージェントが2025年7月に締結した連携協定の一環として実施されました。ゲームやCG、IT分野で活躍する次世代クリエイターを育成するための教育を推進する両者の取り組みが具現化した瞬間です。
講義には、2018年卒の大洞祥太氏、2023年卒の松田空氏、大井翔太朗氏の3名が登壇しました。「HAL卒業生による、ゲーム制作に役立つ学生時代の過ごし方」がテーマで、それぞれの経験や実践的なアドバイスが語られました。
講義内容
大井氏は、「チーム制作は実務の疑似体験」とし、自身の経験から「挑戦」「コミュニケーション」「俯瞰」の三つのポイントを挙げました。これを通じて、HALでのチーム制作がいかに貴重な成長機会であるかを強調しました。彼は、実際の開発現場での経験をもとに、チーム内での役割やコミュニケーションの重要性を具体的に解説しました。
松田氏は、自身の市場価値を高めるための戦略を述べ、在学中に積極的に参加したコンペティションでの成功体験を披露しました。彼は「見つけてもらうための発信」の重要性を強調し、業界とのつながりや自身の名前を広める意義について話しました。特に「WHO'S NEXT」などのコンテストでの実績は、後輩たちにとっても励みとなるでしょう。
また、大洞氏は「目標設定の重要性」に焦点を当て、学生時代に意識すべき姿勢について語りました。「自分の芯を明確にし、ライバルを理解し、学校をフル活用すること」が大切だと彼は述べ、特にHALでのチーム制作が持つ独自の価値を強調しました。彼によれば、仲間と協力しながら制作を行う環境は、卒業後に直面する現場でも重要なスキルとなるといいます。
質問コーナー
講義の終盤では、東京、大阪、名古屋の学生たちから140件以上の質問が集まりました。登壇者たちは、各質問に対して自身の経験に基づいた誠実な回答を行い、学生たちはその“リアルな視点”に集中して耳を傾けました。特に、現場経験が豊富な卒業生ならではの具体的なアドバイスは、学生たちにとって非常に貴重な情報源となったことでしょう。
業界直結の実践教育を行うHALと、若手に裁量を与えるサイバーエージェント。今後も彼らの強みを活かし、さらなる教育連携を推進することで、多くの次世代クリエイターが育成されることを期待しています。
登壇者プロフィール
- - 大洞 祥太氏:株式会社アプリボット所属で執行役員CDO(開発責任者)。エンジニアやPMなど開発全般に関与。
- - 松田 空氏:株式会社アプリボットの3DCGクリエイター。運用プロジェクトでキャラクターチームのサブリードを担当。
- - 大井 翔太朗氏:株式会社QualiArtsで3D背景デザイナー。背景リードとしてクオリティ管理を行う。
まとめ
この特別講義を通して、卒業生たちが学生に本音で語る貴重な経験談とアドバイスが伝わりました。産学連携の重要性を実感する一日となり、参加者全員にとって多くのインスピレーションを与える機会となったことでしょう。