NADA HOLDINGSが新興株式市場に上場
台湾・台北に拠点を置くACG(アニメ・コミックス・ゲーム)コンテンツ企業であるNADA HOLDINGS CORP.が、2025年9月18日付で台湾証券取引所の新興株式市場に正式に登録されました。このニュースは、台湾で初めて新興株式市場に登録されるACGコンテンツIP事業を中心に掲げる企業が登場したことを意味し、業界にとって新たなステージへの進出を象徴しています。
台湾のACG産業に新風を吹き込む
この新たな取り組みは、台湾資本市場に新しい活力をもたらし、NADA HOLDINGSが提唱する「IPの国際化・商業化」を実現する強い意志を示すものです。NADA HOLDINGSは、ACG分野におけるIP開発と経営に特化しており、国際的なACG産業において確固たる地位を築いています。特に、日本の有力企業との長期的な協業関係は、台湾における日本アニメ・ゲーム振興の重要な要素となっています。
独自のビジネスモデルと成長戦略
NADA HOLDINGSは、IPコンテンツの開発から商業化までを自社で行うことができる体制を整えています。「IPコンテンツ開発 × グローバル異業種連携 × AI活用」という三本柱に支えられた戦略的ポジショニングにより、アニメ、ゲーム、映画、漫画など多岐にわたるコンテンツ展開が可能です。これにより、新たなファンエコノミーを創出し、IPの価値を高めています。国際戦略としては、特に日本、北米、アジア市場に焦点を当て、長期的なパートナーシップを形成しています。
数々の成功と今後の展望
NADA HOLDINGSはこれまでに、TVアニメ『軒轅剣・蒼き曜』、スマホゲーム『英雄伝説 閃の軌跡:Northern War』など、約100タイトルを保有しています。特に大手アニメーション作品の配給業務においても高い知名度を誇るIPを手がけており、成功を収めています。台湾モバイル社の総経理である林氏も、NADA HOLDINGSの成長ぶりを強調しており、2024年には売上が2億元を突破する見込みです。
今後、「Tropics Entertainment Co., Ltd.」という新しい会社を設立し、アニメ配信事業にも本格的に参入します。この新会社は僅か1年で視聴数のトレンドを形成し、大きな成果を上げていることからも、NADA HOLDINGSの将来を期待させます。
さらなる成長を目指して
NADA HOLDINGSは2025年下半期以降、複数の重要なIPコンテンツを展開予定です。特に注目なのは、人気オンラインRPG『FINAL FANTASY XIV』の繁体字版サービス開始です。また、新作アニメも続々と発表される見込みで、ファンの期待が高まっています。
このほか、ゲーム開発会社「Dragami Games」とのパートナーシップを通じて、ゾンビアクションゲーム『LOLLIPOP CHAINSAW』の開発権を取得するなど、展開は多岐にわたります。会長の鄧橋氏は、IPライブラリの戦略的な拡充を通じて、国際市場における成長ポテンシャルを強く認識しています。
これにより、NADA HOLDINGSのアニメ・ゲームコンテンツは、さらに広がりを見せ、業界をリードする存在へと成長していくことが期待されます。今後の展開から目が離せません。