Mistplayが発表した「2025年版モバイルゲーム市場比較レポート」について
2025年11月4日、カナダのMistplay社は、モバイルゲーム市場に関する興味深いレポートを公開しました。このレポートでは、日本、アメリカ、イギリス、韓国という四つの国を対象に、6,000人以上のモバイルゲーマーに対する調査をもとに、プレイヤーの行動や課金パターンの違いが明らかにされています。
国内外への影響
MistplayのCEO、Tricia Han氏の発表によれば、このレポートは、海外企業が日本市場に参入する際の対策や、国内ゲームタイトルの海外展開を考える上で重要な視点を提供しています。特に、各国のモバイルゲーム市場でプレイヤーがどのようにゲームを発見し、楽しみ、課金しているのかに関する詳細な分析がなされています。
プレイヤーの行動の違い
調査結果の一つに、すべての国で85%のプレイヤーが1日に複数回ログインしているものの、そのプレイスタイルには地域によって顕著な違いがあることが挙げられます。日本と韓国では、プレイヤーは特定のゲームに集中する傾向が強いのに対し、アメリカやイギリスではより多くのゲームをローテーションするスタイルが一般的です。特に、日本のプレイヤーは1本から3本のタイトルに集中する割合が高く(52%)、韓国はその割合がさらに高くなっています(67%)。
発見経路の地域性
レポートによると、ゲームの発見経路には地域性が強く反映されています。アジア諸国ではアプリストア内での検索が一般的で、日本(53%)や韓国(46%)のプレイヤーはこれを利用する割合が高いことが明らかになっています。一方、アメリカやイギリスでは、FacebookやInstagramといったSNSが主な発見経路となっています。このことから、パブリッシャーにとっては、プレイヤーがいる場所で的確に情報を届けることが成功の鍵に繋がります。
課金傾向の違い
一方、日本のプレイヤーはその課金傾向が特に高く、月に複数回課金を行う割合が38%と、他国に比べて顕著な結果が出ています。実際に、1回あたりの平均課金額が10ドルを超えるプレイヤーも3分の1を占め、米国や英国に比べて突出しています。これは日本市場特有の高品質なユーザー体験を重視する文化に起因しているとの分析もなされています。
文化的傾向とリテンション施策
また、プレイヤーがゲームに戻る理由も地域によって大きく異なります。アメリカやイギリスでは報酬を求める傾向が強い(60%)のに対し、日本や韓国のプレイヤーはストーリー性やイベントに惹かれることが多いです。このため、グローバルで成功するには地域ごとの文化的な傾向に沿ったリテンション施策が不可欠です。
まとめ
Mistplayの市場レポートは、地域特性を理解しながらユーザー獲得やマネタイズ戦略を最適化する必要性を強調しています。各市場での持続的な成長とプレイヤーロイヤルティを築くためには、ゲーム開発者やパブリッシャーがどのようにプレイヤーのニーズに応えるかが鍵となるでしょう。
より詳細な分析や専門家の意見を得るには、Mistplayの公式サイトからレポートをダウンロードすることをお勧めします。