ネクソン2025年度第1四半期業績報告
株式会社ネクソンは、2025年度第1四半期(1月1日〜3月31日)の連結業績を発表した。代表取締役社長のイ・ジョンホン氏は、好調な主要タイトルの影響や新作のリリースをもって、さらなる成長戦略を着実に進めていることを強調した。
業績の概要
第1四半期の売上収益は、前年同期比で5%増の1,139億円に達し、営業利益も43%増の416億円となった。これは主要タイトル『アラド戦記』および『メイプルストーリー』が好調だったこと、さらに新作の投入が貢献した結果だ。また、四半期利益は263億円だったが、為替差損や投資の減損損失が影響した。
イ・社長は、「ネクソンはプレイヤーと投資家へのコミットメントを果たしており、今回の業績もその結果である」と話す。特に注目すべきは、新作ゲーム『The First Berserker: Khazan』と『マビノギモバイル』のリリースで、これが新たな成長の基盤を築くと期待されている。
主要タイトルのパフォーマンス
アラド戦記フランチャイズ
アラド戦記関連の売上は前年同期比で60%と大きく成長したが、次の四半期には前年の高い成長率との比較で減少が予想されている。特に中国市場の好調さが売上を押し上げ、旧正月のアップデートでデイリーアクティブユーザーが増加した。
メイプルストーリーフランチャイズ
韓国や欧米において『メイプルストーリー』は好調で、売上は前年同期比で8%増加した。特に韓国では冬季アップデートが高評価を得ており、今後の大型アップデートも期待されている。また、新作『MapleStory Universe』も控えており、さらなる成長が見込まれている。
新作タイトルの展開
新作『The First Berserker: Khazan』はリリースされた後、高い評価を受けており、世界中のプレーヤーにアラド戦記のIPを広めるための重要なタイトルとなる。『マビノギモバイル』も韓国での実績は素晴らしく、アンドロイドやiOSでランキング上位をキープしている。
今後の展望
ネクソンは強固な経営基盤を持っており、約6,000億円のキャッシュを抱えていることから、さらなる成長や株主還元に向けた余地は大きい。2025年度第2四半期には、売上収益が996億〜1,103億円と予想されており、主要タイトルの成長を背景に安定したパフォーマンスを維持する見込みだ。
結論
ネクソンは、世界経済が不透明な状況にあっても、複数の主要フランチャイズから安定した収益を得ており、戦略的パートナーシップの拡大や新作タイトルのリリースを背景に持続的な成長を目指している。特に中国市場での『アラド戦記モバイル』の成功が、今後の業績にも寄与することが期待される。これからのネクソンの取り組みにも注目したい。