2025年春節に見る中国スマホゲームのプロモーション動向
2025年の春節期間中、中国のスマホゲーム市場では多数のプロモーション施策が展開されました。株式会社スパイスマートの調査によると、その中でも特に注目される施策がいくつか確認されました。本記事では、これらの事例を詳しく紹介していきます。
調査概要
スパイスマートによる調査は、2025年1月27日から2月4日までの期間に実施されました。その対象は、中国iOSセールスランキングにおいて上位1~30タイトルのうち、春節期間にゲーム外施策を実施していた25タイトルです。この調査では、SNS投稿キャンペーンやコラボ展示、動画配信、リアルイベントなど、ゲーム外でのプロモーション施策を分類・分析しました。
1. ユーザー参加型キャンペーンの盛況
調査対象の約80%に当たる20タイトルが、WeChatやSina weiboなどのSNSを利用したキャンペーンを展開していました。春節という特別な時期に合わせ、ユーザーが自らのゲームスクリーンショットや春節にまつわる投稿を促されるUGC(ユーザー生成コンテンツ)型の企画が目立ちます。これにより、フォロワーからの参加を促進し、さらにはゲーム内アイテムや関連商品が賞品として用意され、参加者間での拡散も期待されています。
2. リアルイベントの充実
さらに、地域との連携や商業施設でのリアル展示、著名配信者やタレントを起用したライブ配信など、ゲーム外のリアル接点を生かした施策が多く見られました。特に『王者荣耀』のイベントでは、多くのコスプレイヤーが登場し、新たなファンとの接触が図られました。また、『夢幻西遊』は現地で「氷雪」をテーマにした展示を行うなど、都市とのコラボレーションを通じてユーザーを惹きつけました。さらに、『蛋仔派対』の大晦日のイベントは、ゲーム内で行われ、ライブ配信サイトを使って広く配信されました。
3. ブランド訴求型の施策
また、没入感やブランド認知を高めるための施策も多く見られました。期間限定の壁紙や、キャラクターとの電話イベント、特別なプロモーションビデオが展開される中、ユーザーのゲームへの愛着が育まれる施策が強化されました。これらの施策は、春節を「共に祝う」体験を提供することを目的としており、観客に深い感情的なつながりを築くことを目的としています。
結果と影響
これらのプロモーション活動が実際にどのように影響を与えたのか、調査結果として注目に値するのは、参加した25タイトルのうち68%にあたる17タイトルが春節期間のイベントを経てセールスランキングの上昇を見たという点です。これは、有意義なプロモーションが急成長するスマホゲーム市場での成功に寄与することを示しています。
まとめ
2025年の春節期間中のスマホゲームにおけるプロモーション施策は、SNSを駆使したユーザー参加型のキャンペーンや、リアルイベント、ブランド訴求を含む多様な活動から構成されています。これらの施策が相次いで成功する中、今後のプロモーション戦略もこれらの傾向を踏まえたものになるでしょう。全体として、春節におけるゲーム外施策は、ユーザー体験の充実とセールスアップの両面で貢献していることが確認されました。