エイジレスとLiaroが共同開発した新しいRPG解析AIツール
システム開発において、年々高齢化が進むIT人材の現状が課題となっています。この問題を打破するべく、株式会社エイジレスとLiaro株式会社は共同で「RPG解析・モダナイゼーション支援 AI ツール」を開発しました。このツールは、IBM i(AS/400)で利用されているRPG言語の解析を容易にし、企業がオンプレ環境からの移行を低コストで実現できることを目的としています。
背景と課題
多くの企業がIBM iを使用している中で、その利用者の多くが50代以上の技術者であることが懸念されています。2023年の調査によると、IT担当者の46.2%が50代、15.7%は60代以上とのことで、これにより技術者の不足が顕著に。さらに、現在のシステムを全面的にモダナイゼーションしようとすると、数千万円の投資が必要で、これが中堅企業にとって大きな障壁となっています。
RPG解析AIツールの特長
エイジレスは、シニアIT人材に強みを持つ企業として、利便性とコストパフォーマンスを追求したAIツールの開発に着手しました。このツールの最大の特長は、初期導入可能な企業を対象として無償でPoCを提供する点です。これにより、段階的な移行が可能となり、従来のような高額な初期投資なしでもシステムの刷新が進められます。
無償PoCの詳細
この無償PoCは、2025年6月から限定数社に提供されます。特に、現在訳ありでシステム刷新に踏み切れない企業には小規模から始められる絶好のチャンスです。
応募条件
- - 対象: RPGコードが1,000ステップ以上のIBM i/AS/400ユーザー企業
- - 規模: 売上50億〜1,000億円の中堅企業(業種不問)
- - 応募締切: 2025年6月末(予定社数に達し次第終了)
興味のある企業は、ぜひ株式会社エイジレスへ「PoC希望」と記載のうえお問い合わせください。
ステークホルダーからのコメント
中野 恭秀氏は、「RPGは企業のDNAそのもの。本ツールは“読み解き・移し・活かす”を一貫支援し、DXに不可欠なスピードと品質を両立させます」と述べています。
同様に、Liaroの花田賢人氏は、生成AIによるコーディング技術の進歩が著しい一方、レガシーコードでの安定したパフォーマンスを提供するソリューションの必要性についても触れています。
今後の展望
2025年第4四半期には、このAIツールを正式リリースする予定です。目標は3年間で300社への導入と、累計1億ステップのコード解析量を達成すること。また、今後COBOLやPL/Iなどの他のレガシー言語への適用も視野に入れています。
エイジレスの取り組みは、IT業界における技術者不足を打破し、企業が新たな一歩を踏み出す助けとなるでしょう。これからの展開が楽しみです。