Nintendo Switchで蘇るレトロ名作
2025年10月30日、D4エンタープライズが運営するレトロゲーム配信プラットフォーム『プロジェクトEGG』から、人気アドベンチャーゲーム『キス・オブ・マーダー 殺意の接吻 PC-8801』がNintendo Switch向けにリリースされました。このタイトルは、リバーヒルソフトが1987年に初めて発売した名作で、刑事J.B.ハロルドシリーズの第三弾に当たります。ただし、ナンバリングシリーズではなく、第2作『マンハッタン・レクイエム』のパラレルストーリーとして楽しむことができます。
ゲーム概要と新要素
本作では、宝石店から奪われたサファイア「青い嘆き」の盗難事件と、これを取り巻く複雑な人間関係がストーリーの中心となります。最大の特徴は、シリーズ初となる「推理」コマンドです。前作までとは異なり、この新しいコマンドを巧みに使わないことには事件の解決が難しく、プレイヤーに一層の挑戦をもたらします。
さらに、本作は前作『マンハッタン・レクイエム』から画像データを読み込む形式であるため、プレイするためには前作を所有している必要があります。この独自の形式は、当時の歴史を反映した興味深い試みであり、低価格で楽しめる意図があったとも言われています。
ゲームの魅力と貴重な機能
『キス・オブ・マーダー 殺意の接吻』は、ただのレトロゲームではありません。プレイヤーはサファイアの盗難事件を解決していく中で、さまざまな推理を巡らせることが求められます。解決のためには、周囲の情報をしっかりと集め、論理的に組み立てていかなくてはなりません。また、ギャラリーモードを利用すれば、当時のパッケージデザインやマニュアルもいつでも閲覧可能です。
さらに、冒険の進行においてシーンセレクト機能が無いことも特徴の一つです。これは、対話や手がかりを見つける楽しみを引き立てるための工夫です。
知識と技術の大切さ
『キス・オブ・マーダー 殺意の接吻』は、ただのゲームという枠を超えた存在です。このタイトルを通して、プレイヤーは1980年代のゲーム文化や、その醍醐味を再発見することができるでしょう。80年代には、PC-8801やFM-7、X1といった多様なプラットフォームが存在し、これらのゲームは現在のエンターテインメントに多大な影響を与えました。
D4エンタープライズは、これらのレトロゲームを文化遺産として捉え、いつまでも楽しめるようにと『プロジェクトEGG』を立ち上げました。1,100本を超えるレトロゲームが配信されており、当時のゲームに愛着を持っているプレイヤーや新しい世代のゲーマーにとって、魅力的な体験を提供しています。
総括
『EGGコンソール キス・オブ・マーダー 殺意の接吻 PC-8801』は、1987年の名作が現代に蘇った証です。新たな技術とともに、日本だけでなく北米、欧州、豪州に向けて提供されています。890円(税込)という手頃な価格設定ながら、推理の楽しさや物語の奥深さは衰えることがありません。この機会に、ぜひ一度プレイしてみてはいかがでしょうか。