2024年スマホゲーム市場調査：ベータテスト実施率が昨年比35％に上昇

スマホゲームのベータテスト実施状況2024年

株式会社スパイスマートが行った最新の調査によると、2024年に新たにリリースされたスマートフォン向けのゲームにおけるベータテストの実施率が35％に達しました。今年のこの調査は第3回目で、前年のデータよりも大幅に増加しており、注目すべきトレンドとなっています。

調査概要

調査は2024年1月1日から12月31日までの間に行われ、対象となったのは2024年にリリースされ、AppStoreのセールスランキングでトップ100に入ったゲーム98タイトルです。この調査により、ベータテストの有無やその実施頻度、日数、時期、プロモーション施策の詳細が分析されました。

ベータテスト実施率の上昇

調査の結果、98タイトルのうち34タイトル（約34.7%）がベータテストを実施していました。この数字は前年の28%からの増加を示しており、特筆すべきはそのほとんどが海外のゲームタイトルである点です。特に中国発のタイトルが活発に参加しており、複数回のベータテストを行うことが多い傾向が見られました。

プロモーション型CBTの増加

最近のトレンドとして、リリース前の短期テストが主流となってきています。このテストは、ゲームの根本的な設計を見直すのではなく、最終的な調整を行うことに重点を置いています。テストの実施日数は主に8日から14日で、短期間で得たデータを迅速に反映させる企業の努力が伺えます。

さらに、クローズドベータテスト（CBT）を単なるバグ検出の場としてだけでなく、プロモーションの一環として活用する動きも増えてきています。以下にいくつかの事例を紹介します。

- ゼンレスゾーンゼロ: 年に3回のCBTを行い、ファンアートや動画コンテストを通じてSNSでの投稿を促進するキャンペーンを展開。
- レーシングマスター: 人気配信者との対抗戦を実施し、CBT参加者に記念スーツや特別なログインボーナスを提供。
- AFK:ジャーニーや銀河英雄伝説 Die Neue Saga: CBT限定の二次創作投稿イベントや、公式番組と連動したユーザー参加型イベントを実施。

このような取り組みから、CBTはユーザーの認知を拡大し、コミュニティの形成やエンゲージメント向上を目指す重要なツールとしての役割を果たしています。企業は、この機会を利用してファンとの距離を縮め、より良いゲーム体験を提供しようと努めています。

今後の展望

本調査の結果は、スパイスマートが提供する運営支援ソリューション『LIVEOPSIS』のデータを基にしています。日本、韓国、中国、アメリカ市場向けに詳細なレポートを作成しており、興味のある方は直接お問い合わせください。

スパイスマートは日本及び東アジア市場に特化した調査・分析事業、さらにIPコラボ仲介を通じたビジネスマッチングなどの支援を行っています。自身の作品を広めたい企業や、ゲームの運営を考えている開発者にとって、有用なデータと支援を提供しています。