もしもあなたが絶滅危惧種に転生したら?
公益財団法人WWF(世界自然保護基金)ジャパンは、2023年5月22日の「国際生物多様性の日」に合わせて、「絶滅危惧どうぶつ転生診断」をウェブサイトで新たに公開しました。この診断は、生物多様性の理解を深めるとともに、絶滅のおそれのある野生動物の現状を伝えることを目的としています。
絶滅危惧種の現状
絶滅危惧種とは、絶滅の可能性が高い野生生物を指し、その原因には生息地の破壊、乱獲、環境汚染、地球温暖化などが影響しています。国際自然保護連合(IUCN)が発表する「レッドリスト」には、47,000種以上の生物が絶滅危惧種として登録されています。昨年発表されたWWFの「生きている地球レポート2024」では、1970年から2020年までに生物多様性を示す指標が73%も減少したことが示されています。
この現状に対処するため、一人ひとりの意識的な行動が重要です。そこで、WWFジャパンはゲーム感覚で参加できる「絶滅危惧どうぶつ転生診断」を開発しました。
診断の内容
この診断では、参加者が「もしあなたが絶滅危惧どうぶつに転生したら?」というテーマに基づき、簡単な質問に答えることで、自分がどの絶滅危惧種に転生するかを知ることができます。選ばれる動物は、トナカイ、ホッキョクグマ、シロフクロウ、ユキヒョウ、ジャイアントパンダ、トラ、コアラ、アジアゾウ、ドール、イワトビペンギン、ジンベエザメ、アオウミガメ、ウミイグアナ、クロツラヘラサギ、ビロードカワウソ、カバの16種類です。
特設サイトで回答する質問は数問と簡単で、さらには自身の名前やニックネームを入力することもできます。診断結果として、選ばれた絶滅危惧種のイラストが表示され、その動物が置かれている環境についての情報が提供されます。イラストは著名なアーティスト、チョーヒカルさんによるもので、非常に魅力的かつユニークなデザインが特徴です。
アーティストの紹介
チョーヒカルさんは、東京生まれのアーティストで、ボディペイントによる圧倒的なリアルさで注目を浴びています。彼女は様々なアートの分野で活動しており、その作品は多くのメディアに取り上げられています。彼女はこのプロジェクトへの参加について次のようにコメントしています。「お茶目で美しく、愛しい絶滅危惧どうぶつたち。愛を込めてひとつひとつ描きました!」
SNSでのシェアも可能
診断結果として出てきたイラストはダウンロード可能で、SNSでシェアすることもできるため、友達との交流にも役立ちます。このような取り組みを通じて、WWFジャパンは生物多様性の大切さを広め、行動を促そうとしています。
WWFジャパンの役割
WWFは、100カ国以上で環境保全助成を行っている国際的な団体です。1961年に設立され、人と自然が調和して生きていける未来を目指して、数々の活動を展開しています。失われつつある生物多様性の回復や地球温暖化防止に努めています。ぜひ、この「絶滅危惧どうぶつ転生診断」を通じて、深刻な生物多様性の現状を知り、自分ができることを考えるきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
詳細は公式ウェブサイト(
WWFジャパン)をご覧ください。