横浜市立大学が創造する新たなメタバース体験「MeMind」
横浜市立大学のCOI-NEXT拠点、Minds1020Labによる新しいメタバースプラットフォーム、MeMind(ミーマインド)のベータ版がリリースされました。このサービスは、特に生きづらさを感じる若者たちの心の課題を解決するために設計されたものです。
生きづらさに焦点を当てた新たな試み
Minds1020Labは、若者の心の問題を包括的に研究し、実際の課題を解決することを目指しています。MeMindはその一環として、心の中に秘めた感情や思いを他者とシェアすることで、心に一区切りをつけるための場を提供します。
匿名性と昇華のコンセプト
「MeMind」は、参加者が自分のアバターを操作してメタバース空間を探索しながら、さまざまな感情を言葉にすることができる匿名性の高い環境です。ユーザーは、自分の思いを大きな木の根元で入力し、「昇華する」ボタンを押すことで、入力した言葉がまるで空に消えていくように視覚化されます。このプロセスを通じて、自身の感情を表現し、処理することができるのです。
ことだまりの魅力
さらに、ユーザーは「ことだまり」と呼ばれる他者の感情表現を見ることができます。この機能は、他の参加者がどのように心の声を表現しているかを知ることで、自身の感情に対しての理解を深め、新たな気づきを得るきっかけとなります。非公開設定を選ぶことで、自分の感情を他者に見せることなく、ひとりでじっくりと内面的な作業をすることも可能です。
若者の声が反映されたデザイン
若者たちからは、MeMindに対して様々なポジティブなフィードバックが寄せられています。たとえば、ある10代のユーザーは、オープンワールドゲームのようなデザインとミステリアスな雰囲気について称賛し、リラックスできる空間であることを強調しました。また、他のユーザーは、昇華の二重の意味(感情を吐き出すことと消化すること)に感銘を受けており、芸術的な要素が心地よい体験を促進していると語っています。
利用方法とアクセス
このMeMindはデジタル配信プラットフォームSteamから無料でダウンロードし、MEs内のコラボスペースからアクセスできます。興味のある方は、公式ウェブサイトやSteamページを参照してみてください。
まとめ
MeMindは、心のケアを必要とする若者たちにとって、感情を表現する新たな場を提供する画期的なメタバース空間です。横浜市立大学が提供するこのサービスは、単なるエンターテインメントではなく、より深い自己理解と他者とのつながりを促進するための貴重なプラットフォームといえるでしょう。今後の成長に期待が寄せられています。