新クレーンゲーム
2025-11-06 14:11:31

AIと学生が挑む新しいクレーンゲームの形『アシストキャッチャー』とは

AI×おもてなしの新提案



アミューズメントエキスポ2025にて、元バンダイナムコ開発者の小山順一朗氏と日本工学院八王子専門学校の学生チームが共同開発した「アシストキャッチャー」が初公開されます。この新しいクレーンゲームは、疲弊した現場を支援するAI技術を活用し、笑顔を取り戻すためのパートナーとしての役割を担います。

クレーンゲーム業界の抱える問題


現在、クレーンゲーム現場では、数百台の機種をわずか数名のスタッフで管理するという過酷な状況が続いています。スタッフは景品の補充やクレーム対応に追われ、十分な接客時間を確保できずにいます。特によく来店するお客様は「取れない」「対応が遅い」といった不満を抱えやすく、それに対応するスタッフは心理的なストレスを感じています。さらに人手不足が続いているため、スタッフの離職が増加しているのも深刻な問題です。これらの現実は、アミューズメント業界全体が直面する考え方を変える必要があります。

開発の背景と目的


アシストキャッチャーの開発は、小山氏が教育現場で学生に指導していた時に、クレーンゲーム現場のストレスを改善したいという思いから始まりました。「人を責めるのではなく、仕組みを変えよう」という視点から、彼は「人を減らすAI」ではなく、「人を助けるAI」を目指し、学生と共に開発に取り組みました。このプロジェクトには、設計からAI制御、UIデザインに至るまで多様な分野の技術を学ぶ学生が参加しています。彼らは、現場のスタッフとプレイヤーの感情を理解しながら、送信者に寄り添った“おもてなしAI”の開発に取り組んでいます。

アシストキャッチャーの主要機能


アシストキャッチャーには、次のような三つの主要な機能があります:
1. お客様サポート機能: AIが景品が取りづらくなった状況を認識し、モニターに映るアニメスタイルの店員が「取りやすい位置に動かすね」と声をかけ、クレーンを制御して景品の位置を調整します。
2. 自動補充・初期配置機能: 獲得された景品があれば自動で次の景品をディスペンスし、AIが最適な位置に配置します。これにより、機会損失をゼロにすることを目指します。
3. 駆け引きコミュニケーション機能: プレイヤーの発話を認識し、対話を通じて「もう少しパワーを上げて挑戦する?」と尋ねることで、失敗を楽しむインタラクションを実現します。

期待される成果


アシストキャッチャーがもたらす効果は、店舗スタッフの業務の効率化に留まりません。業務時間が削減されることで、スタッフは接客や安全管理に集中でき、職場環境が改善されることで離職を防ぐことが期待されます。さらに、プレイヤーの満足度向上とプレイの回転率も安定化することが見込まれています。

アミューズメントエキスポ2025の出展概要


アミューズメントエキスポ2025は、2025年11月14日から15日まで東京ビッグサイトで開催されます。アシストキャッチャーは、主催者ゾーンの「学生が創る未来のクレーンゲーム」コーナーに出展され、実機デモやAI接客体験が体験できます。さらに、オリジナルキャラクターのアクリルスタンドなどのノベルティも配布予定です。

未来へ向けて


このプロジェクトを通じて、クレーンゲームの新しい形を模索し続け、AI技術を活用した店舗モデルの開発が進むことでしょう。また、企業や自治体との連携を強化し、日本の「おもてなしロボティクス」の新たな形へと進展させることを目指しています。これにより、アミューズメント業界全体が活性化し、多くの笑顔が生まれることが期待されます。


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